駐車場を科学する⑫ リパークを例にとって

前回、駐車場のモデルとして香港のWilsonParkingを挙げました。
都市型の駐車場モデルとして、納得感があったからです。

ただ、その後、自分で駐車場事業を立ち上げたわけですが、その時点で更に考えました。WilsonParkingのモデルが全てか?

駐車場事業をやるからには、
①我が国の駐車ニーズを満たす
②利用方法が簡便で、容易に利用できる
③事業スキームが簡便で、我が社の社員でも遂行できる
④環境と調和し、近隣から愛される
等々の前提条件を満たすことが必要でしょう。

<ちょっと寄り道…面倒だと思われたら飛ばして下さい。>
事業スキームが簡便でいわば誰でも出来る、ということを条件の一つとしたのは理由がある。実はバブルの末期、転勤先の仙台から連れ戻され、社長から新規事業を開発するよう命ぜられた。その時、開発した事業でもっとも収益性が高かったのは「航空機ファイナンス」だった。当時、資産家向け節税商品としては「レバレッジドリース」という手法が流行っており、私も研究したが、初めから「赤字」を出す、というスキームに馴染めなかった。そこでオペレーティングリースを組合スキームで行い、その組合員の資格を販売する、という手法を考えた。しかし、このスキームの説明が難しい。結局、販売する能力のある人員は、私ともう一人しかいない。それで49口どうやって売ろうか、と悩んだ経験があるからである。この航空機ファイナンスの仕事は、結局、エアバスを購入する直前でイラクフセインがクエートに侵攻し、湾岸戦争が起きた結果、世界の航空機需要が激減し、中止することになった。若しエアバスを買っていたら100億円をㇲってしまった人間として非難され、今こうしていられるか甚だ疑問である。
身の破滅は免れたが、次に事業を組み立てる時には、もっとハードルを下げようと心に誓った次第である。
レバレッジドリース http://hoken-kyokasho.com/leveraged-lease
オペレーティングリース http://hoken-kyokasho.com/operating-lease-2
湾岸戦争 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%BE%E5%B2%B8%E6%88%A6%E4%BA%89

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ところで、我が国における駐車ニーズってどんなものでしょう?
勿論、クルマを停めておきたい、ということなんですが。
次にこの駐車ニーズを分析してみましょう。