駐車場を科学する⑦ リパークを例にとって 無人決済

前回、技術の進歩について書き、今回は、理想形との間の過渡期について書こうと思っていたが、テレビで中国の無人コンビニの進歩を見ていたら、虚しくなってきてしまい、過渡期のことなんか書く気がしなくなってきてしまった。

同じ、無人オペレーションで、何故こうも水準が違うのか。

中国の無韻コンビのシステムは一言で言って、進んでいる。

コンビニで売っているものは、日配品というかコモディティというか、大した値段では無い。それに比べ、駐車料金は相当高額だ。また、オペレーションも、入庫+駐車+出庫というシンプルなものでなんら複雑な仕組みは無い。どちらにIT投資をした方が利益が出るか、一目瞭然だ。

中国の無人コンビニをご存知ない方は、イメージが湧きにくいかも知れない。
私が見た映像では、店舗は誰でも入れて、大きなガラスのドアの向こうに商品がある。購入希望者は、ドアのところでバイオメトリックで認証を受け、あとはドアを開けて商品を取り出すだけ、これで決済も済み、ドアを閉めるだけだ。
どうしてこんなことが可能かというと各ドアに4つのAIカメラが付いていて、その映像ですべてを管理している、と言っていた。
多種多様のペットボトル、スナックの袋を瞬時に見分け、決済していく。

最早、スマホさえ要らないのだ。
( 昔、私の勤務していた会社の親会社が人工スキー場を経営しており、その謳い文句が『手ぶらでスキー』というものだったが、このコンビニシステムの開発者も手ぶらを強調していた。)

駐車場に当て嵌めてみると、クルマの種類は限られているし、第一、ナンバーが付いているから同一性の認識は楽勝だ。料金は従時間性だから今だってカウントしている。
何も難しい要素は無い。無人で管理し、決済しても何の不思議もないはずだ。
産業規模でみても、駐車場だって、「兆」の単位はいっているはずだ。

原因は何だ。言いたくないが、多分、人材の問題であり、競争の問題だろう。

仕方ない。次回はもう時代遅れのカビが生えた私の過渡期モデルを書き、今後の展望を占ってみよう。